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4K放送とは?見るために必要な設備など徹底解説!

作成日:2019年5月16日 更新日 : 2020年2月7日

4Kテレビと4Kチューナー

2011年にアナログ放送が終了した後、2K、4K、8Kとさまざまな新放送が登場しました。

本記事では、4K放送の特徴から視聴に必要とされる機器など、最初に覚えておくべき基本知識を分かりやすく解説していきます。いざ4K放送を楽しもうと思った時、テレビを見るために必要機器が手に入らないといったことにならないよう、重要なポイントを押さえておきましょう。

4K放送とは

4K放送の「K」ってなに?

そもそも、4K放送の「K」が何を指すのかというと、テレビ画面に映像を表示するための点(画素)を1,000単位で表した記号のことです。「画素数」が多くなればなるほど表現力は豊かになるほか、映像の場合は臨場感が格段にアップします。デジタルカメラと同じですね。

それぞれの解像度は下記のとおりです。

  • 2K・・・水平1,920画素×垂直1,080画素 → 約207万画素(地上デジタル放送)
  • 4K・・・水平3,840画素×垂直2,160画素 → 約829万画素(4K放送)
  • 8K・・・水平7,680画素×垂直4,320画素 → 約3,318万画素(8K放送)
2Kと4Kの違い

2Kと4Kの解像度を比較したイメージ図

1,920画素を約2,000として2K、3840画素を約4,000として4K、7680画素は約8,000として8Kと表現されます。ちなみに、現行の地上波デジタル放送(以下、地デジ放送)は2Kで、4K放送になると画素数が約4倍(207万画素→829万画素)になるので、よりリアルな映像が楽しめるというわけです。

4K放送の特徴

解像度が4倍でリアルな映像……といってもイメージしづらい方もいるかと思いますので、もう少し具体的にどれぐらいのインパクトがあるのか、主な特徴を分かりやすくまとめてみました。

  • フルハイビジョンの4倍の約800万画素で細やかな映像に。
    映像がくっきりするだけでなく、色や明るさの再現力も向上するため、よりリアルな描写が可能になります。
  • 表現できる色の範囲が広がり色鮮やかに。
    色表現が広がったので、鮮やかな色彩で「実際に見える色」に近い映像になります。
  • 階調表現が8ビットから10ビットへ。
    色や明るさの変化がなめらかになり、より自然な映像となります。
  • HDR技術により、明暗の範囲が拡大。
    映像で表現できる明るさの範囲が大幅に拡大し、より現実に近い明るさを表現します。
  • 1秒間に約30コマから約60コマの表示に。
    動きの速いスポーツなども、「ぼやけず」「なめらかに」表示します。

とくに、自然の美しさを映し出す番組であれば"目の前に海や山が広がるような錯覚"を、ドライブの映像であれば"自分が車を運転しているような興奮"を覚えるかもしれません。

4K放送の特長について詳しく見る

※ ちなみにこの4K放送の特徴については、4K放送の周知活動を行っている「一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」様のWebサイト内にも記載されています。

4K放送はいつから開始?

4K放送は2018年12月1日にスタートしました。地デジ放送は今後も2K(ハイビジョン)のままですが、BS・CSでは4Kのチャンネルが誕生しています。
また、ケーブルテレビやインターネット回線を利用したIPTV(ひかりTVなど)でも、4Kコンテンツを楽しむことができます。

4K放送で見られるチャンネル

4K放送で見られるチャンネル

これまでは、地上波テレビ局のBSチャンネルしかありませんでしたが、スポーツ専門チャンネルや映画専門チャンネルなど、娯楽カテゴリーもどんどん4Kになっているのが特徴です。
なお、WOWOWの4K放送は遅れていて、後者は2020年12月1日にスタートする予定になっています。

4K放送を見るために必要な設備

ここで注意したいのが、現在のハイビジョン放送と4K放送とでは、送信される電波の種類が異なるため、4K放送を見るためには新たな機器が必要になる点です。

地デジ放送は470~710MHzの周波数帯域を使っていますが、BSとCS放送は、1,032~3,224MHzの帯域を使った「高度広帯域伝送方式」が採用されています。
したがって、4K放送を見るためにはこの伝送方式に対応したテレビやチューナーの他アンテナが必要になります。

ただし、映像の魅力が何倍にも広がる4K放送ですが、対応機器が必要になるうえに、普段視聴しているテレビでは受信できないチャンネルもあります。ここからは4Kテレビを堪能するための必要機器をケースごとにまとめていきますので、自分はどれに該当するか確認してみてください。

一部の4K放送※1の視聴さえできれば良い方
従来のBS/110度CSアンテナを持っている場合.....「4K対応テレビ、4Kチューナー」
4K対応テレビと従来のBS/110度CSアンテナを持っている場合.....「4Kチューナー」
すべての4K放送を視聴したい方
4Kテレビがない場合.....「4Kチューナー内蔵テレビ、4K・8K対応アンテナ」
4Kテレビはあるがチューナー非内蔵のモデルの場合.....「4Kチューナー、4K・8K対応アンテナ」
チューナー内蔵モデルの4Kテレビを持っている場合.....「4K・8K対応アンテナ」

※1BS右旋(NHK BS4K / BS朝日 4K / BSテレ東4K / BS日テレ 4K / BSフジ 4K / BSTBS 4K)のこと。詳しくは「4K放送で見ることができるチャンネルと受信方法」をご覧ください。

なお、4K放送のために4Kテレビを新しく買うのもなあ…という場合は従来のハイビジョンテレビに「4Kチューナー」を繋ぐことになります。詳しくは4Kチューナーを2Kテレビに繋いでみたを読んでみてください。

新しい単語が色々出てきて内蔵とか非内蔵とかよくわからない…と思いますので、以下に詳しく説明します。

4K放送に対応したテレビ

そもそも家電量販店などで見かける4Kテレビは、「4K放送が受信できない4K対応テレビ」と「4Kチューナーが内蔵されていて、4K放送の受信も可能な4Kテレビ」に分かれていますので、それぞれの違いについて知る必要があります。

4K放送を見るために必要な設備

この図の右側が下記で説明している(A)、左側が(B)です

(A)4K対応テレビ(4Kチューナー非内蔵モデル)

2018年10月までに購入した4Kテレビはほとんどの場合チューナーが内蔵されていません。視聴できるのは従来のBS放送と110度CS放送に分類されるチャンネルのみです。

ですので、とりあえず4K放送が見たい場合は、次に説明する外付けの「4Kチューナー」が必要です。

そして4Kチューナーだけだと、BS右旋(NHK BS4K / BS朝日 4K / BSテレ東4K / BS日テレ 4K / BSフジ 4K / BSTBS 4K)の視聴に限られるので、もっとたくさんの4K放送が見たい場合は「4K・8K対応アンテナ」を接続する必要があります。

(B)4Kテレビ(4Kチューナー内蔵モデル)

2019年以降に発売したテレビにはチューナーが内蔵されている4Kテレビもあります。4Kチューナーが内蔵されたモデルであれば、そのままBS右旋(NHK BS4K / BS朝日 4K / BSテレ東4K / BS日テレ 4K / BSフジ 4K / BSTBS 4K)の視聴が可能です。

また4K対応テレビと同じように、もっとたくさんの4K放送が見たい場合は「4K・8K対応アンテナ」を接続する必要があります。

4Kチューナー

4Kチューナー非内蔵モデルのテレビをお持ちの場合、セットで必要になるのが、「4Kチューナー」です。

4Kチューナー

4Kチューナー

4Kチューナーとは、アンテナで受信した4K放送の電波を画面に映し出すために、信号変換する設備のことです。チューナーを内蔵していない4K対応テレビは、外付けタイプの4Kチューナーを追加しなくてはなりません。

先述したとおりチューナー内蔵モデルの4Kテレビは、本体にこの4Kチューナーが内蔵されているので、必要ありません。

ちなみに、従来のハイビジョンテレビ(2Kテレビ)に4Kチューナーを繋いだ記事もありますので4Kテレビを持ってない場合はよかったら読んでみてください。 4Kチューナーを2Kテレビに繋いでみた

4K放送に対応したアンテナ

4K放送はBS/110度CSで展開されますが、従来の右旋だけではなく左旋でも電波が発信されているので、受信するためのアンテナの購入も必要です。従来のBS/110度CS対応アンテナで、専門性の高い一部のチャンネルは視聴できません。
また、屋内配線の状況によっては、ケーブルやブースター、分波器といった機器も必要になります。

結局どのチャンネルが見れてどれが見れないの?という場合は4K放送で見ることができるチャンネルと受信方法をご確認ください。

従来のBS/110度CS対応アンテナの場合

右旋の4K放送は見られますが、左旋の4K放送は視聴できませんので、4K・8K対応アンテナに買い替える必要があります

4K、8K対応アンテナの場合

あらゆる4K放送が楽しめます。

4K放送で見ることができるチャンネルと受信方法

4K放送を楽しむための機器が分かったところで、今度はチャンネルに注目してみましょう。

視聴可能なチャンネル

4K放送は、従来からある「右旋(うせん)」と、新しい「BS左旋(させん)」「CS左旋(させん)」の3種類があります。
2019年4月1日現在、チャンネルは下記のように分かれているので、ぜひ参考にしてみてください。

右旋と左旋の違いについての図

右旋と左旋の違い

▼ BS右旋
  • NHK BS4K
  • BS朝日 4K
  • BSテレ東4K
  • BS日テレ 4K
  • BSフジ 4K
  • BSTBS 4K
▼ BS左旋
  • ザ・シネマ 4K
  • ショップチャンネル 4K
  • QVC
  • WOWOW(2020年12月1日開始予定)
  • NHK BS8K
▼ 110度CS左旋
  • J SPORTS 1 4K
  • J SPORTS 2 4K
  • J SPORTS 3 4K
  • J SPORTS 4 4K
  • 日本映画+時代劇4K
  • スターチャンネル
  • スカチャン 1 4K
  • スカチャン 2 4K

4K放送の受信方法

4K放送は右旋と左旋によって受信方法が変わりますので、下記を参考に必要な設備やケーブル等を揃えてください。

▼ BS右旋
現在のBS放送が視聴できる環境であれば、従来の受信設備のまま視聴できます。自分の家のテレビがその環境にあるかどうかを調べるのは、とてもカンタンです。
▼ 確認方法
  1. テレビのリモコンにあるBSのボタンを押す
  2. BS258ch(Dlife)に合わせる
  3. 映像が映っていることを確認

以上、たった3ステップです。
BS258ch(Dlife)は、BS放送の無料放送です。この番組が映っていたら、主要なBS4Kチャンネルは受信できています。

ただし、自宅で使っている設備には、施工に不備があったり、旧タイプの製品を使っていたりするケースもあります。そのため、このようなケースでは、受信設備の改修が必要になります。

▼ BS左旋、110度CS左旋
BS左旋と110度CS左旋の場合は、アンテナを「分配器」に接続し(※受信環境によっては「ブースター」が必要)、分配器から同軸ケーブルを接続します。
さらに、「分波器」につなげ、地デジ用アンテナ線とBS/110度CSアンテナ線の2つに分け、前者はテレビに、後者は4Kチューナーに接続。4Kチューナーとテレビは、HDMIケーブルでつなげます。
テレビが4Kチューナー内蔵タイプの4Kテレビでしたら、BS/110度CSアンテナ線もテレビに直接接続してください。これで、BS右旋だけでなく、BS左旋や110度CS左旋も視聴することができます。

4K対応テレビだけでは4K放送を見ることができない?

混同しやすい4K対応テレビと4Kテレビですが、まったくの別物と認識してください。
いずれのケースでも全てのチャンネルを視聴するために必要な設備は、

  • 4K対応テレビまたは4Kテレビ
  • 4Kチューナー(テレビに4Kチューナーが内蔵されている場合は不要)
  • 4K・8K対応アンテナ

以上の3点セットです。

これから全ての4K放送を視聴したいと考えている方は上記のセットを、4K対応テレビをすでに持っている方は、視聴できるチャンネルが増え、楽しみがさらに広がる4Kチューナーと4K・8K対応アンテナを購入してみてはいかがでしょうか?

この記事について

4K放送と4Kチューナーについて詳しく解説しています。「聞いたことはあるけれど…よくわからない」という方にも分かりやすく画像付きで解説するよう心がけています。
すでに4Kチューナーをお持ちの方向けの記事は使い方・活用Tipsから読めます。

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